Hです。
今日はメンバー間でのレビューの効用についてです。
みなさんの現場では「レビュー」はどのようにされていますか?メンバーの方が作成した資料をリーダーがレビュー、続いてリーダーが顧客に対して資料説明をして「レビュー」。そんな感じでしょうか?
私たちの現場でも上記のような内部レビュー、外部レビューを実施することが多くあります。これらのレビューは主に設計書やテスト仕様書のレビューでよく行われています。レビューの対象で言うと大体以下のようなものがあります。
1.設計書・テスト仕様書のレビュー
- 作成(メンバー)
- 内部レビュー(メンバー→リーダー)
- 外部レビュー(リーダー、メンバー→顧客)
2.方針資料のレビュー
- 作成(リーダー)
- 内部レビュー(リーダー→メンバー)
- 外部レビュー(リーダー→顧客)
3.分析結果などの中間成果物、コードレビュー
- 作成(メンバー)
- 内部レビュー(メンバー→メンバー、メンバー→リーダー)
上記のうち、「3.」のレビューではメンバー間同士のレビューがあります。
今まで10名体制以上のチームを3年以上率いていますが、このレビューがメンバーの意識向上に一番寄与しているように思います。
メンバーは普段はリーダーによるレビューを受けるので、受け身の姿勢です。指摘された内容をしっかりと直して、再度確認してもらうというフローを取ります。
これはリーダーが成果物に対する責任を持つ以上、当たり前のフローではあるのですが、メンバーにおいては以下のことを考えるきっかけを失いがちです。
- 本当にその指摘でいいのだろうか?
- より良い形はないのだろうか?
- 他に間違っている個所はないのだろうか?
もちろん意識の高い方であれば、レビューされつつ同時にそういうこともするでしょうが、ある程度人数も増えてくるとそれらを全メンバーに要求するのは「ないものねだり」だと思います。またレビューを進行する人が工夫するというのも一つの手ですが、それは「人」に依存しがちです。その「人」が常に正しい判断をするとは限りません。
一方、メンバー間によるレビューでは普段のレビューとは違った視点で相手の作成した資料を見ることになります。
自分が普段作成するものだけに視点もリーダーとは違った見方をできます。メンバーが逆の立場になることで指摘されるだけでは気づきにくいことに気づくきっかけを得やすいというわけです。
■メンバー間のレビューで気づきやすいこと
「あー、そういえばこんな指摘されたな?」
「こういう書き方もあるのか?」
「なんでこんな風に書かれているんだろう?」
そんなことをしているうちにレビュー時のチェックリストに対する見方も変わるようで、チェックリストの項目に対する改善要求も出やすくなり、さらにブラッシュアップされていきます。1年ほど前から「1」についてもメンバー間レビューを作成時とは別のタイミングで取り入れてみたのですが、みなさん新鮮なようでした。これはまた別の機会に紹介しますね。
みなさんの現場でもメンバー間によるレビューを取り入れてみてはいかがでしょうか?