皆様こんにちは。t.i.でございます。
今回はOpenShiftで簡単にJava Webアプリケーション(Tomcat&MySQL使用)を公開する方法をご紹介します。
0. はじめに
本記事を読むにあたって、必要な物や知識は以下の通りです。
- 必要な物
- メールアドレス
- git コマンドが実行できる環境
- 必要な知識
- Tomcatで動く、Java Webアプリケーション(warファイル)の作り方
- SSH公開鍵の作り方
- gitコマンド(clone, add, commit, push)の超基本的な使い方
- phpMyAdminの超基本的な使い方(CREATE TABLE, INSERTの実行方法)
非常に敷居は低いかと思います。
1. OpenShiftとは?
OpenShiftを非常に簡単に言ってしまうと、RedHat社が提供するクラウド(PaaS)とそのPaaS構築ツールの総称です。今回は無料のパブリッククラウドであるOpenShift Onlineを使用します。プライベートクラウドであるOpenShift EnterpriseやツールのOpenShift Originに興味のある方は、それぞれのページをご覧いただければと思います。
また、他のPaaS(例:GAE)と比較したメリットとしては以下が挙げられます。詳細はこちらで確認してみて下さい。
- データベースとしてMySQL, PostgreSQL, MongoDBが用意されている
- TomcatやJBossを使える
- Java以外にもNode.js、Perl、PHP、Python、Ruby、Vert.xが使える
2. 公開までの手順
本記事を読むのに必要な物や知識があればすぐに済みます。
- OpenShift Online アカウント作成
- https://www.openshift.com/にアクセスし、ONLINEのSIGN UP FOR FREEから登録フォームへ行き、メールアドレスとパスワードを入力する
- 届いたアクティベーションメールに書かれたURLにアクセスする
- OpenShift OnlineへのSSH公開鍵登録
- SSH鍵のペアを作成する
- 公開鍵をテキストエディタで開き、OpenShift Onlineの”public key”入力フォームにコピー&ペーストする
- Application作成
- “Choose a type of application”から”Tomcat 7 (JBoss EWS 2.0)”を選択してApplicationを作成する(値は全てデフォルト) ※画面に”Source Code”としてssh://~が表示されているのでgit URLとしてメモしておく
- 作成したApplicationを選択し、”Add MySQL 5.5″をクリックしてMySQL 5.5を追加する
- 作成したApplicationを選択し、”Add phpMyAdmin 4.0″をクリックしてphpMyAdmin 4.0を追加する ※Root User, Root Password, URLが表示されるのでメモしておく
- DBの準備
- メモしたphpMyAdmin URLにアクセスする(phpMyAdminの画面が表示される) ※認証のID/PASSは、メモしたRoot User, Root Password
- Java WebアプリのDB接続先を画面に表示されたサーバのIPアドレス、データベース名に変更する
- phpMyAdminを使用して、CREATE TABLE, INSERTを実行する
- warファイルのデプロイ
- warファイルを作成する
- メモしてあるgit URLをgit cloneする
- srcディレクトリとpom.xmlファイルを削除する
- warファイルをwebappsディレクトリに配置する
- git add, git commit, git pushをする
3. 公開されたWebアプリケーションにアクセスする
git pushしただけでWebアプリケーションが公開されています。作成した”Application”のURLにwarファイル名を付けたURLにアクセスしてみてください(“Application”のURLが”http://jbossews-foo.rhcloud.com/”でbar.warをデプロイしたのならば、”http://jbossews-foo.rhcloud.com/bar/”)
4. まとめ
この手順でログインサンプルを公開してみました(パスワード:pass)。
前提知識があれば簡単にJava Webアプリケーションを公開できることがおわかりいただけたと思います。
それでは次回をお楽しみに。